エイミー・レンゾーさんインタビュー(2)

国際的に有名なワールドカフェホストであるエイミー・レンゾーさんにオンラインでインタビューさせていただき、それを記事として連載しています。

インタビューPart 1は、こちらから読むことができます。

エイミー・レンゾーさんインタビュー(1)

エイミーさんとお話しすると、彼女が様々な問題を深く深く考えていることが伝わってきて、それに接することで、自分の思考もそこに引き込まれていくように感じます。

今回は、エイミーさんが書いているブログ Beauty Dialogueのテーマである「Beauty」について、詳しくうかがいました。

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Beautyに対するな反応とは何か?

―― Beauty Dialogueの記事を読みました。Amyさんにとって「Bearuty」はとても重要な概念だと思います。僕は、この4年間、何度か「Beautyな経験」をしました。その経験は、僕に大きな力をくれました。「Beautyな経験」を共有した僕の友人たちも同じように力を得て、その結果、僕たちのマインドセットは大きく変化しました。それで、Amyさんに「Beauty」についてどのように考えているのかお聞きしたいと思いました。

私もあなたに賛成です。Beautyは、人間にとってとても重要な経験だと思います。
人によってどう経験するかは違うでしょうが、beautyは本当に重要なファクターです。

あなたが私のブログを呼んでインスパイアされたと言うこと、あなたにとって意味があったと言うことを聞いて、心が動きました。

長い間、私はビジネスウェブサイトを持っておらず、ブログだけを使っていました。
私の、心の中にある「本当に重要なこと」を書くために使っていたのです。

これはビジネスだとか、これは個人的なことだとか、そういう区別は必要ないと思っているんです。人間としてどういう人であるかが、その人にとって一番重要なことなんです。

どうやって世界をとらえるか、というのが、その人自身なのです。

私は、私自身の「カメラレンズ」を通して世界をみています。
私はそれを使って、BeautyやHarmonyをいつも探しているのです。

写真によって、私が美しいと思うものを見せることができます。
他の人たちが美だと思うものではないかもしれない。それは、伝統的な美とは異なるかもしれない。それは、素材とか色とか2つの異なるものが交じり合っているものかもしれない。

でも、私にとって、興味深いことは、Beautyに対する人々の反応なんです。
Beautyに反応するということは、精神的な体験なんです。
Beautyへの反応は、私にとって、特別な体験です。

Beautyへの反応に触れると、私は、すべてが止まったような気持ちになります。そして、その瞬間のなかに生きる(be in the moment)のです。感謝を持ちながら。人が、そのような「be in the moment」の感覚を持つときには、とても深いものに触れることができるのです。

私たちは、忙しい生活を送っていて、身の回りのBeautyに気づきません。
立ち止まってみれば、自然界のBeautyや、他の人たちの顔に表れるBeautyに気づきます。
その本質が輝き始めて、美しさが表れているのに気づくでしょう。

 

自然とのつながりとBeautyについて

―― 僕は、長い間、自然から隔てられていると感じてきました。なぜなら、社会システムと生態系システムとが全く異なるからです。生態系の原理がCo-Creationなのに対し、社会システムは一部の人たちが他の人たちを支配しているヒエラルキー社会だからです。僕は、かつて、ヒエラルキー社会に適応していたので、生態系からは遠ざかっていました。ただ、社会システムの中で、生態系のことを勉強していただけでした。

でも、最近になって、生態系と、もう一度、繋がり直している気がしています。

テクノロジーは、人間を自然から遠ざけてきましたが、インターネットのようなテクノロジーは、人をこれまでとは異なる形で繋いできました。インターネットは、ある意味では、生態系的なシステムだと思います。私は、他の人たちを、今までとは違う形で繋ぎなおすことができると考えています。

最近は、自分の心の中にNatureを感じるし、自分が、生命の一部だと感じるんです。

それは、とても興味深い洞察ですね。
私たちは自然から分離できませんよね。なぜなら、私たちが自然だからです。
自然の一部だからです。

土壌で作られた食べ物を食べ、空気を吸います。これらは、すべて自然だからです。
私たちは、自然のシステムの一部なのです。どれほど自然のシステムから隔てられていると感じても、私たちは自然の一部なのです。

そして、私たちはHuman natureを持っていて、それは、自然の中にあるのです。

多くの場合、Human natureとnatureが一緒だということに気づきません。なぜなら、私たちの生活はクレイジーで忙しくて、静かな自然とは違うからです。

でも、それに気づくためには、止まらなければいけません。止まることができたら、BeautyやBeautyへの反応に気づくことができます。

止まることによって、私たちが自然から隔てられているという幻想から目覚めることができます。

Beautyへの反応に触れると、私たちの心の箱が開き、マインドがオープンになり、他のすべてのものとの繋がりに気づきます。

ほんの一瞬かもしれないけれど、覚醒しているように感じて、どれほど他とつながっているかに気づくことができます。

ネイティブ・アメリカンであるナバホ族の人たちは、ロング・ウォークのときにuniverseに祈っていました。

それは、自分が歩くときに、前にも後ろにもBeautyがあるようにと祈っていたのです。

そして、右、左、外側、身体の内側・・というようにいたるところにBeautyがあるようにと祈っていました。

つまり、Beautyに囲まれて人生をおくれるようにと願っていたのです。

彼らは、自然とハーモニーを持ちながら生きることを願ったのです。

自然と生態系では、すべてのものがその一部であり、お互いに関連しています。それは、私たちも同じなのです。私たちは、自然と切り離されてはいけないのです。

ですが、今、私たちの社会システムは、そのことを忘れたヒエラルキー的なシステムを持ち、それは、持続可能性を考えていません。私たちは、どこから来て、これからどこに行くのか、社会のシステムはそのことを考慮にいれていないのです。

システムが今、ほころびをみせています。それは、自然にしろ、社会の問題にしろ、いろいろなところにあらわれています。

私は、何が起こっているのかをみることに強く関心を持っているのです。私は、その全体像をつかむことができるのかわかりませんが、とにかく、それをみたいと思っています。

Beautyレンズを通して、どこに調和があるのか、どこにバランスがあるのか、どこにパターンがあるのかをみて、私は人間としてどう生きるのか、それを考えているのです。

Beautyに囲まれて生きるためには

忙しい日常や、狭くて利己的な世界認識から抜け出して覚醒していくための手がかりが、Beautyなのではないでしょうか。

エイミーさんが言うように、「Beautyへの反応に触れると、私たちの心の箱が開き、マインドがオープンになり、他のすべてのものとの繋がりに気づく」のです。

その結果、お互いが深いレベルで繋がれるようになり、システム全体が良い方向へ進むように考えられるようになり、協力して持続可能な社会を目指していくことが可能になるかもしれません。

そこへ至るキーワードがBeautyなのではないかと思います。

 

ワールドカフェ20周年記念でエイミーさんがゲストファシリテーターとして来日します。

エイミーさんによるワールドカフェを体験するチャンスですので、興味のある方は参加してください。

全国9箇所をつないで行うそうです。

ワールドカフェ20周年記念イベント

 

インタビューPart 3はこちら

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