無料動画セミナー(6)「アイディアを形にする」
「反転授業の研究」の田原です。
みなさんは、アイディアを出すときにどのようなことをしますか?
僕が運営している物理ネット予備校は、最初は、本当に手作りで運営していたので、会員数が200名を超えたあたりから、アカウントやパスワードの管理などが、大変になってきて、会員システムを導入することにしたんです。
3年ほど前は、LMSなどの情報も少なく、ITコンサルの方に質問しにいったりして情報を集め、結局、Moodleをベースにして開発することにしました。
当時、Moodleは、日本では導入事例が少なかったのですが、海外では多くの導入事例があったので、将来を見据えてMoodleを選びました。
たまたま相談しに行ったシステム会社にカナダ人のエンジニアがいて、Moodleに詳しかったということも決め手になりました。
まずは、今、手作業でやっていることをオートメーション化したいというのが、緊急の課題でした。
・会員の管理
・購入講座ごとの受講設定
・受講期限の設定
・更新手続き
などの機能が必要でした。
最初は、この程度のアイディアだったのです。
エンジニアと相談して、Moodleではどんなことができるのかを説明してもらい、自分でもMoodleをインストールして、いろいろといじってみました。
そうやって手を動かしているうちに、いろんなアイディアが沸いてきました。
・Wikiを利用して何かできないか?
・講座のダウンロードページにQ&Aを関連付ければいいんじゃないか?
・ポイント制にして、モチベーションをあげたい
これらは、実際にシステムに触ってみたからこそ、生まれたアイディアでした。
そして、さらに、エンジニアとディスカッションしました。
そこで生まれたアイディアは、
「受講生が自分で『田原式の解答』をWikiにUPし、市販の問題集の『田原式解答集』を自ら作っていく」
というものでした。これは、phys-wikiと名づけられ、現在、市販の多くの問題集の解答が網羅されています。
アイディアというのは、実際に手を動かしたり、ディスカッションしたりする中で、よいものへ発展していくものなのだなーと実感した経験でした。
動画講義作成についても、同様のことがいえるのではないかと思います。
最初の段階では、
「普段やっている講義を動画にする」
ということだけであっても、実際に講義を作ってみると、手を動かすことによって、いろんなアイディアが生まれ、さらに、他の人との交流の中で、それらが、どんどん発展していくと思います。
そして、発展したアイディアを、実際に実現するためにスキルを身につけていくようにすれば、本当に自分にとって役立つスキルが身につくと思います。
このような「本当に役立つスキル」は、一方向的な講義では身につけることが難しいです。
それぞれの状況、課題が違うし、目指しているものも違うからです。
では、どうしたらよいのか?
僕の出した答はこれです。
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