無料動画セミナー(2)「動画講義で自分の分身を作る」
予備校講師として5年くらいが過ぎたときに感じたのは、
「毎年、同じ講義の繰り返しだなー」
ということでした。
生徒は変わっていくけど、自分の講義は同じ。
だんだん講義が固まってきて、このテーマの時には、このギャク、この笑い・・・という流れまで固定化してきて、自分の中でちょっと停滞感を感じていました。
予備校でも、だんだんと責任ある立場になってきて、コマ数も増え、仙台、水戸、いわき、千葉、静岡を移動しながら、朝から夜まで講義をやり続ける中で考えたのは、
「時間を消費型ではなく蓄積型の仕事に使わなくてはいけない」
ということでした。
そこで、ネット予備校を自分で立ち上げて、仕事を終えて、自宅に帰ってから、深夜にコタツで動画講義を作り始めました。
生講義は、その場で消滅してしまいますが、動画講義は僕の分身としてこの世に生み出され、僕が休んでいるときでも僕の代わりに講義をし続けてくれます。
たった一人でネット予備校を運営していた僕は、どんどん分身を増やしていきました。
予備校でやっていた講義のすべてを動画講義化したころには、ネット予備校の収益があがり始め、だんだんとリアルの講義を減らしていくことができるようになりました。
生身の僕の代わりに、僕の分身が働いてくれるようになったので、生身のほうは、余った時間で別のことができるようになって来ました。
本を執筆したり、大学受験以外の講義を作ったり、LMSを開発したり・・・
これらは、僕の分身が働いてくれるようになって、時間が生まれたからできたことです。
動画講義という分身の働きによって、生身の僕の労力が減ったのにも関わらず、生徒にとっての学習効果はむしろ増したのです。
その結果、リアルの講義はだんだんと減っていき、3年前にゼロになりました。
そして、時間と空間の制約がゼロになりました。
これは、僕の意識に大きな変化をもたらしました。
人間は、そのときの自分にとって不可能なことには思考が向かわない傾向があると思います。
どうせ無理なことについては、考えても仕方がないからです。
しかし、状況が変わって、可能性が生まれると、それに刺激されて、急に頭が動き始めます。
時間と空間の制約の中で仕事をしていたときには考えもしなかったことを、制約がなくなった瞬間から考えるようになりました。
今は、ネット予備校の数も3つに増殖しましたが、その運営はセミオートマチックに回っていて、そこで生まれた時間を、反転授業の研究に費やしています。
反転授業のオンライン勉強会の活動も、その延長線上に生まれたものです。
昨夜、「動画講義=分身」ということについて、いろいろ考えて、動画セミナー第2弾を作りました。
動画講義を作る意味について、一緒に考えるきっかけになればうれしいです。
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