AL型授業実践のコアチームを作る
アクティブラーニングのオンライン講座を企画し、メイン講師の小林昭文さんと打ち合わせをしたときに印象的なことがありました。
それは、講座の目的です。
講座の目的
(1)すでにアクティブラーニング型授業を実践している人の授業の質をさらに向上させる。
(2)アクティブラーニング型授業の意義を深く理解し、職場や地域における改革リーダーとして活動する力をつける。
(3)実践者としてのコアチームを形成し、今後も相互支援を続けるチームを形成する。
僕の心が大きく動いたのは、(2)と(3)です。
小林さんは、アクティブラーニングを普及させることで、教育のあり方を変えていきたいのだということが、この目的から伝わってきました。小林さんには、単に参加者の授業を改善するだけでなく、改革の中心になれるような力をつけてほしいという願いがあるのです。
実践するだけであれば、形を真似することもできます。しかし、改革の中心としてアウトプットするためには、自分のやっていることの意味や意義を理解し、言語化する必要があります。
「私は、●●ということを目指して、AL型授業をやっているんです。」
とアウトプットしてくことで、共感の輪が広がる可能性が生まれるのです。
しかし、周りの反応は、必ずしも好意的なものばかりとは限りません。勇気を持って一歩踏み出した後、継続するためには仲間が必要です。
オンライン講座の参加メンバーが、仲間となってお互いに支えあうことができれば、行動を継続させることができます。
これが、目的(3)の相互支援のためのコアチームを形成する意味になると思います。
この目的を見たとき、これまでやってきた、オンラインワークショップのやり方を変える必要があると感じました。
これまで行ってきたワークショップでは、スキルアップが目的になっていました。相互交流を行う目的は、TTPS(徹底的にパクって進化する)のためでした。
しかし、今回の講座では、コアチームを作るために相互交流が本質的に重要だと感じました。
リアルのワークショップであれば、会場で一緒になり、名刺交換を行い、懇親会でしゃべったりして、「知り合い」になることができます。しかし、オンラインだとこのような相互交流がリアルに比べて希薄になりがちです。
2つのオンラインワークショップやMIT物理翻訳プロジェクトをやった経験から、ビデオチャットでお互いに顔を見ながら話すことが、相互交流にとても効果があると感じました。相手の表情を見ることで言語外の情報が伝わり、安心して関係性を築きやすくなるようです。
そのため、今回の講座では、ビデオチャットをできるだけ取り入れることにしました。
第1週の自己紹介では、事前に自分の実践についてMoodleに投稿してもらい、リアルタイムセッションでは、全員にビデオチャットに登場してもらいます。そして、あらかじめ投稿した自己紹介について、参加者から質問やコメントを受け、回答してもらいます。
さらに、リアルタイムセッションが終わった後、4-5人のグループをMoodleに作り、相互にコメントしあって交流をさらに深めます。このグループは、毎週、メンバーをシャッフルするワールドカフェ形式にします。
もし20名のメンバーが、お互いにオープンに交流し、信頼と共感で結ばれたコアチームができたら、ワークショップが終わった後も、それぞれの実践を大きくサポートできると思います。
このようなビジョンをぜひ実現したいと思います。
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