ワールドカフェと反転授業
反転授業のノウハウは、大きく分けて2つになると思います。
・E-Learning教材の作成ノウハウ
・グループワークのノウハウ
グループワークのノウハウとしては、次のものが参考になると考えています。
・アクティブラーニング
・ワールドカフェ
・ホールシステムアプローチ
アクティブラーニングが教育現場で使われる手法なのに対し、ワールドカフェやホールシステムアプローチは会社や組織などで使われる手法です。
今回は、ワールドカフェについて書いてみたいと思います。
以下の書籍を参考にし、著者の香取一昭さんにスカイプでお話をうかがいました。
ワールドカフェとは何か? World Cafe.netから引用します。
—- ここから引用 —
「知識や知恵は、機能的な会議室の中で生まれるのではなく、
□本物のカフェのようにリラックスした雰囲気の中で、テーマに集中した対話を行います。
□自分の意見を否定されず、尊重されるという安全な場で、相手の意見を聞き、つながりを意識しながら自分の意見を伝えることにより生まれる場の一体感を味わえます。
□メンバーの組み合わせを変えながら、4~5人単位の小グループで話し合いを続けることにより、あたかも参加者全員が話し合っているような効果が得られます。
□参加者数は12人から、1,000人以上でも実施可能です。
—- ここまで —-
具体的には、次のような手順で行います。
・模造紙などを貼ったテーブルを用意し、グループに分かれてテーマに沿った自由な会話をします。
・模造紙には、会話に関係することを自由に落書きしていきます。
・決められた時間が来たら、一人(テーブルホスト)を残して、他のグループへ移動しメンバーチェンジします。
・新しいグループでは、最初にテーブルホストが落書きを見ながら、どのような話がされたかを簡単に説明します。
・各メンバーの話や、テーブルの落書きから連想されるアイディアに受粉するように話を続けていきます。
・決められた時間が来たら、一人(テーブルホスト)を残して、再度、他のグループへ移動しメンバーチェンジし、同じことを繰り返します。
・数ラウンドやったあと、元のグループに戻り、再び1ラウンド会話します。
・全体セッションを行い、気づきを共有します。
とても印象的だったのは、ワールドカフェをやることで、個人と組織のベクトルが一致して一体感が生まれるということでした。
書籍を読んだり、お話をうかがったりする前は、会話の創造性という部分に興味があったのですが、実際にやられている話をうかがうと、個人間の関係性がよくなり、組織のあり方が変化するということが中心で、組織に整体治療や漢方治療を施すようなイメージに近いと感じました。
企業研修などだけでなく、「運動会を成功させるためには」というようなテーマで、学校のクラスでワールドカフェを行っても面白いかもしれません。
今回、ワールドカフェの本を読んで得た気づきは、グループワーク自体にグループの関係性をよくしていく効果があるのかもしれないということでした。
反転授業を導入し、頻繁にグループワークをするようになると、クラスのさまざまなメンバーと会話する機会が増えてくると思います。そのことが、クラスの一体感を生み出したり、関係性の向上につながったりするのではないかと思いました。
実際にグループワークを導入されている先生方に、このことは聞いてみたいと思います。
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