塾のほうが反転授業を導入しやすい!
現在、日本で反転授業を導入している学校は、ごく少数であると思います。
数少ない導入例
その理由は、反転授業を実施するためのインフラを整えるのが難しいからという理由に尽きると思います。
モデル校として選ばれた少数の学校に特別に予算が下り、生徒全員にiPadなどのタブレットが配布され、電子黒板と、iPadの情報を集約して表示するサポートシステムが導入されてはじめて「反転授業」というものが可能になる・・・・・と思われています。
実際、これだけのインフラを揃えるのは大変なので、反転授業を導入できない!ということになるのだと思います。
しかし、塾の場合は、状況がまったく異ります。
特によい先生を確保するのが難しい個人塾などでは、反転授業のほうがはるかに効率的だし、学習効果を上げることができます。
その理由は次のとおりです。
個人塾の場合、たいていの場合、一番講義力があるのは塾長です。
塾長の個性、カリスマ性、キャラクターでなりたっているところも多いと思います。
しかし、塾長は一人しかいないので、塾長が担当できるコマ数によって塾の規模が大きく制約されてしまいます。
そこでどうするかというと、塾長の講義を動画化するのです。
特別な撮影スキルや機材がなくても大丈夫。ScreenCast形式で十分です。
ScreenCastとは、Khan Academyなどでも使われている方法で、先生の顔は画面に登場せず、画面をホワイトボードに見立てて、しゃべりながら手書きでどんどん書いていき、それが音声と一緒に保存され動画になる形式です。
私は、9年前からこの形式を使っていて、数百時間に及ぶ動画講義を作成しています。
動画と違って、自分が映らないので、寝巻きのまま、コタツに座って講義をどんどん作ることができます。
そうやって作った動画講義が、塾長の分身となり、塾生に講義をします。
動画を作るまでは大変ですが、一度作ってしまえば、次の年からは、塾長は自由に使える時間が増えるのです。
その時間を、反転授業に使います。
反転授業であれば、違うレベル、もしかしたら、違う教科の生徒を、同時に見ることもできます。
生徒のレベルに合わせた問題、課題をやらせながら、躓いている生徒をサポートしていけばよいのです。
また、教え子などがアルバイトでサポートしてくれれば、「塾長の動画講義+教え子のアルバイトによる反転授業」という形で十分効果を上げながら回っていくでしょう。
塾長は、塾のマネージメント、塾生のサポートに十分な時間を割けるようになります。
「うちの塾には、自宅にPCがない子もいるので・・」
と考える経営者の方もいると思いますが、それは、まったく問題ありません。
私は、かつて、地方の塾で反転授業的なやり方で物理を教えたことがありますが、その塾では、自宅にパソコンがない人のためにノートパソコン2台を塾に設置し、予約表を作って交代で受講していました。
今、ノートパソコンなど安価で購入できます。
塾長の時間を節約し、塾の効率を上げるための投資と考えれば、安いものだと思います。
いかがでしょうか。
この記事を来て、ピンときた方は、ぜひ、ご連絡ください。
より具体的なアドバイスをすることができると思います。
(田原)
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