オンラインで学びあい!「神アプリExplain Everythingで 超簡単に動画講義を作る方法」
「反転授業の研究」の田原です。
僕は、反転授業の試みがうまくいくかどうかの鍵を握るのが「オンラインでの学びあい」ではないかと考えています。
その理由は、次の通りです。
理由1 リアルの場では「少数派」である実践者たちが孤立しないで、つながることができる。
「反転授業」という言葉は、最近になって認知されるようになったとはいえ、実際に実践しようと思ったら学内に実践者を見つけるのは難しい状況です。実践者の「密度」が小さいので、リアルの場で出会うのが難しいのです。
反転授業の実践に必ずしも肯定的でない集団の中で、一人で実践を進めていくことは大きなエネルギーを必要とします。孤独感も感じる場合があるかもしれません。
しかし、オンラインで集まると、そのような状況が一変します。
すべてのメンバーが「反転授業」に関心を持って自分から集まってきた方たちで、実践に対するモチベーションが高いです。
実践に意欲を燃やしている人が、自分以外にもたくさんいることを日常的に感じることができれば、大きな推進力が生まれると思います。
「反転授業の研究」は、すでにそういう場になりつつあります。
新しく一歩を踏み出す人が、次々に出ています。
理由2 実践を広く素早くシェアできるので、改善のスピードを上げることができる。
オンラインで学びあうメリットの2つ目は、スピードです。
リアルの場で研究会を行う場合、セッティングの労力が大きいし、物理的に集まれる人も限定されます。
しかし、オンラインであれば、日常的に非同期でつながることもでき、また、物理的な制約なしでリアルタイムセッションをすることができます。
このことによって、多くの実践例やアイディアに触れることが可能になり、すでに、そこから新しいアイディアが生まれています。
相互参照によって、実践のアイディア、改善のアイディアが生まれるのです。
「反転授業」が盛り上がっている今は、教育・学習に新しい風を吹かせるチャンスです。
注目されている間に、実績を上げて、この動きを一時的なものとせず、確固たる流れにしたいです。
そのために重要なのは実践-改善サイクルのスピード。
そのスピードを生み出すのは、お互いの経験を広く素早くシェアすることだと思います。
オンラインの学びあいは可能か?
「オンラインの学びあい」に重要性を感じ、どうすればそれがうまくいくのか考えはじめました。
参考にしようと思ったのは、ワールドカフェ、OST、学習する組織など、組織を機械ではなく生命体と見なす手法です。
そんなとき、ワールドカフェのホスティングスキルを学べるオンライン講座があることを教えてもらい申し込みました。
ワールドカフェの考え方を学びたかったのと、オンラインでの学びあいがをどのようにデザインしているのか、運営法にも興味があったのです。
受講料が高かった(約7万円)のですが、僕にとって重要な2つのことが学べるのならと思って受講しました。
講座は、まず、Go to meetingというビデオチャットシステムによるリアルタイムセッションから始まりました。
講座に申し込んだのは30人ほど。アメリカ、イギリスからの参加者が半数ほどで、残りは、世界中から参加していました。日本人は僕一人でした。参加者のプロフィールを見ると、組織改善のコンサルなどをやっていて、手法の1つとしてワールドカフェを取り入れたいと考えているという人が多かったです。
リアルタイムセッションでは、一人ずつ英語で自己紹介をし、なぜ、この講座に申し込んだのかを1-2分でしゃべりました。
「この人たちと一緒に学ぶんだ!」
という気持ちが盛り上がってきました。
講座は8週間完結で、最初の3週間は参考文献の読み、課題をフォーラムに提出するというものでした。
たとえば、「ワールドカフェの哲学について、印象に残った部分を引用し、その理由を書け」といった課題が出ました。
僕の英語力が十分でないこともあり、本を読んでもよく理解できない部分が結構ありましたが、なんとか課題を書き終え、締め切り前に提出しました。
フォーラムは5つのグループに分かれていて、同じグループ内のメンバーには、お互いにコメントしあうことができました。
僕の提出した投稿にも早速テーブルメイトからコメントがつき、「その考えは、自分にはなかった。面白い」「私があなたの考えの中で好きなのはこの部分だ」などと書いてもらったのは、モチベーションアップにつながりました。僕も、他のテーブルメイトの投稿へ、同じようなコメントを入れました。
勉強になったのは、その後です。
同じグループのメンバーの投稿、そして、他のグループの投稿も読んでいきました。
すると、自分では気がつくことのできなかったたくさんのことに気づくことができました。
たとえば、参考文献の中で、ワールドカフェがどのように自然発生したのかということが、物語風に書いてあったのですが、僕は、その部分をスルーしていたんですね。
でも、メンバーの一人が、「ワールドカフェは、人間が頭で考えて設計したものではなく、自然発生したものだから、人間の本能的な振る舞いと強く結びついているんだ」とコメントしているのを読んで、「そうだったのか!!!」と、その部分の重要性を感じることができました。
このような経験は、その後も続き、グループで学ぶことがとても有効であること、そして、それがオンラインでも十分に可能であることを確信することができました。
Facebookグループから「講座」を生み出す
Facebookグループには、現在800名を超えるメンバーがいて、毎日、すごい量の投稿がされています。
投稿を見ていると、その中には、
・ニーズに対する情報・・・こんなものがあったらいいな!
・スキルに対する情報・・・こんなことができます!
が、多数含まれています。
スキルを持っている人でチームを作って講座を作成し、ニーズに応えていくことで価値が生み出せると思います。
メンバーにはそれぞれスキルとニーズがありますから、あるときは講師、あるときは受講者と、役割を変えながら学んでいくことができれば、より深い学びが生まれるのではないかと思います。
オンライン講座の運営には、ワールドカフェのオンライン講座の受講経験が生きると思います。
実践とフォーラムでの学びあいを中心に据え、それが効果的に進むようにサポートしていきたいと思います。
第1弾!「神アプリExplain Everythingで超簡単に動画講義を作る方法」
オンライン講座の第1弾として、以前から要望のあった動画作成講座をリリースします。
この講座も、Facebookグループから「浮かび上がってきた」ものです。
まず、ニーズが浮かび上がってきました。
「動画講義の作り方講座とかあったらいいな」という投稿に、たくさんのレスがつき、同じような考えを持っている人がたくさんいることが分かったのです。
Explain Everythingを使いたいという希望が多いことも分かりました。
次に、講師役も浮かび上がってきました。
佐賀・武雄市の反転授業の教材を、メンバーの古山竜司さんがExplain Everythingで作成していたのです。
さらに、ICTに詳しく、グループワークも実践している桑子研さん、やはりICTに詳しく、非常に分かりやすい解説記事を書く横山淳さんにも加わってもらい、僕を含めて4人のチームを結成しました。
これらの皆さんは、反転授業オンライン勉強会で登壇してくださった方たちで、お話をうかがって、スキルもあり、信頼できる方だということがよく分かったので、迷わずお願いすることができたのです。
その後、FacebookやWizIQを使ってミーティングを行いました。
4人の力を結集した結果、仕事はどんどん進み、一人では到達できないクオリティになりました。
ここでも、協働作業の威力を感じることができました。
このような試みが成功し、様々なコラボレーションが生まれることで、教育に関わる多くの方たちが「協働作業の威力」を実感するということにも意味があるのかもしれないと感じました。
Facebookグループから生み出された、記念すべき最初のオンライン講座への申し込みはこちらです。
サポートの質を維持するために50名限定とさせていただきます。
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