オンライン反転授業でグループワークを行いました
昨日、とうとうオンラインでグループワークをやることができました。
僕のオンライン反転講義は、
・動画講義で知識をインプットする。
・オンラインルームでアウトプット中心の活動を行い、「強い体験」を通して学ぶ。
ということを目指しています。
参加者の人数が増えても、効果的にアウトプット型の学習ができるのはグループワークです。
ですから、どうしてもオンラインでグループワークをやりたかったのです。
しかし、これを行うためには乗り越えなくてはならない壁がいくつかありました。
まず、どのようなシステムを使えば、オンラインでグループワークが可能になるのかということです。
グループワークを可能にするためには、Breakout Roomという機能がついたWeb会議システムを使う必要があります。
まずは、その調査を行いました。→ BreakOut Room機能が使えるWeb会議システム
その中で、導入コストが安く、クオリティがそこそこ高いWizIQというWeb教室を使うことにしました。
WizIQには、BreakOut Roomという機能が有り、教室内に小グループをいくつでも作ることができます。
オンライン反転授業を実施するにあたって、4名の方に協力してもらい、BreakOut Roomの機能テストを行いました。その結果を元に、グループワークをどのようにすれば実施できるか計画しました。
さて、いよいよ本番です。
授業のテーマは、「水面波の干渉」
前もってYoutubeに予習動画をUPしておき、参加者は動画を見てから参加するようにしてもらいました。
予習動画(23分)はこちら
授業では、基本的なことが分かっているかどうかを確認することからはじめました。
教師の僕が解くのではなく、参加者に答えてもらうようにしました。
そして、ときどき、
「じゃあ、●●さん、ホワイトボードに書いてみてください。」
というように、受講者を指名して、書いてもらいました。
これは、今回、はじめてやってみたのですが、おおむねうまくいきました。
他の人の解答に対して、チャットボックスに頻繁に書き込みが行われ、かなり活発にやりとりが生まれました。
他の人のコメントに、さらに、コメントがされるといった受講者間のやりとりもありました。
基本事項の確認が終わった後は、シミュレーション動画でイメージを確認しました。
スクリーンシェア機能を使って動きを見せようとしたのですが、動きがカクカクしてよく見えないということだったので、スナップショットをとり、画像をホワイトボードにUPして、そのスナップショットを見ながら説明しました。
シミュレーション動画は、後ほどYoutubeにUPして、受講者が見れるようにしました。
次に、いよいよグループワークです。
前もって、グループワークをするという話は、メールマガジンで伝えてあったので、
「楽しみです!」
といったコメントがチャットボックスに流れました。
グループワークを始める前に、態度目標と理解目標をホワイトボードに出しました。
————-
●態度目標
しゃべる(チャットに書き込む)
書く
説明する
質問する
チームで協力する
チームに貢献する
●内容目標(理解すること)
水面波の干渉の腹線と節線を自由に書けるようになること
反射板があるときの扱い方を理解すること
※最後にグループの解答を発表してもらいますので、
がんばってください!
———
グループワークにはセッティングが重要だということを、何人もの先生がおっしゃっていたので、小林先生の実践例を参考にして、目標を定めました。
また、最後に発表があるということを示すことで、作業を進めるモチベーションを高めることにしました。
今回は、参加者が36名だったので、6名ずつ6つのグループに分けることにしました。
受講者リストの上から6人をRoom1、次の6人をRoom2というように機械的に振り分けていき、その中の一人を適当に選択してRoom Leaderとしました。Room Leaderは、その部屋の人にマイク、ビデオ、ホワイトボードに使用許可を与えることができます。
BreakOut Roomをスタートすると、僕だけがMain Roomに残り、他の参加者は各ルームに振り分けられました。
受講者は、ルーム内の人としかチャットボックスを共有できないため、他のルームで何が起こっているか全くわかりません。これは、WizIQのBreakOut Roomの改善してほしい点です。
教師アカウントからは、全ルームにチャットを通してメッセージを送ることができます。そこで、Room Leaderにグループメンバーにホワイトボードの使用許可を与えるように指示しました。
誰もがはじめてだったので、どうやったらよいかわからずに戸惑うのではないかと思い、ルームを順番に確認しに回りました。2つのルームではホワイトボードの許可がうまくいっていなかったので、こちらで許可しました。
グループワークでは、あらかじめ用意していた問題に挑戦してもらいました。難易度は(1)(2)がやや難、(3)が難というレベルで、その前の解説を理解していれば、(1)(2)はなんとか解けるといった設定でした。
ルームを回っていると、チャットボックスでのやりとりが始まり、ホワイトボードへの書き込みが少しずつ始まりました。
問題の図をホワイトボードに出すのに苦労しているところもあり、次回は、こちらで画面に出せるように工夫しようと思いました。
グループワークは20分ほど行い、初めての環境に戸惑いながらも、何とかやりとりをして進めていこうという意欲が感じられました。
最後に、全員をMain Roomに戻して、簡単に解説して終了としました。
参加者には、振り返りとしてアンケートを書いてもらい、
【分かったこと・分からなかったこと】:
【どんな風に話し合えましたか。】:
【ライブ講義への感想】:
の3つを書いてもらいました。
参加者からのフィードバックはこちらで見ることができます。
オンラインでグループワークをやるということで、実際にグループワークを実践していらっしゃる先生方に声をかけて見学・参加していただきました。
早速、講義についての感想をブログに書いてくださいました。
また、他の先生も、メッセージで講義への感想をフィードバックしてくださいました。
実際にグループワークをされている先生方のコメントは、グループワークをはじめてやった僕にとっては参考になるヒントがたくさん含まれていて、とても助かりました。
実践すると、その中で気づくことがたくさんあります。また、それを記録しておくことで、次に続く人がやりやすくなると思います。実際、今回のグループワークは、小林先生の実践例を参考にして、アレンジを加えたものです。
今回は、進行がスムーズに行かなかったところがありましたが、これは、すぐに改善できると思います。
それよりも、参加者の「熱」がすごかった。
これが、僕にとって、一番大きな気づきでした。
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