質問力をつけるためにどうしたらよいか?

小林昭文さんのアクティブラーニングの授業では、教師が、積極的にグループワークに介入します。
 
 
最初に知ったときは、これが、とても意外でした。
 
 
「生徒が能動的に学ぶ」ことを目指す授業なので、教師は黙って見守るのではないかと思ったのです。
 
 
でも、介入の仕方に大きなヒントがありました。
 
 
たとえば、
 
・分からないところを教師が教える。
・教師が、やることを頻繁に指示する。
 
というような介入をするのであれば、生徒の能動性を阻害することになりかねません。
 
 
しかし、小林さんの介入は、そのようなものではありません。
 
 
「質問をする」
 
 
のです。
 
 
質問によって、生徒に考えさせ、グループを探求活動に誘うのです。
 
 
小林さんは、コーチングやカウンセリングの理論を学び、状況に応じて効果的な質問をするためのスキルを身に付けたのだそうです。
 
 
第1回のオンライン勉強会のときに、僕は、小林さんに質問しました。
 
「アクティブラーニングを実践するために、効果的に質問するスキルが 必要になると思いますが、どうやって身に付けたらよいですか?」
 
小林さんの回答は、
 
「アクションラーニング(質問会議)という、質問と回答だけによっておこなうセッションがあります。これが、とてもよいトレーニングになります。」
 
というものでした。
 
 
それ以来、いつか、アクションラーニングをやってみたいと思っていました。
 
 
それから9カ月が過ぎ、使いやすいWeb会議システムが、次々に登場してきました。
 
 
小林さんから、
 
「これを使えば、オンラインでアクションラーニングができるかもしれませんね。」
 
という提案があり、昨日、初めて実験的にアクションラーニングをオンラインで行いました。
 
 
コーチ役の小林さんと5人のメンバーが、ビデオチャットに登場し、一人が解決したい課題を出し、それをどうやって解決すればよいかを、質問と回答だけによって探求しました。
 
 
「どんな質問をすれば、解決へ進めるのだろうか?」
 
 
というように頭を使うことは、とても新鮮でした。
 
また、他の人の質問の仕方を聞いて、質問の仕方には、いろいろなやり方があるということに気づきました。
 
1時間くらいのセッションだったのですが、とても多くの気づきがありました。
 
 
AL型授業実践のためのスキルアップ講座にも、アクションラーニングのエッセンスが練りこまれています。
 
 
まず、はじめに小林さんのテキスト『教師介入の構造』を読み、背景にある考え方を学びます。
 
 
さらに週に1回、事前課題として提出してもらったレポートを元に、一人一人がビデオチャットに登場してもらい、小林さんや、参加者が質問していきます。
  
  
質問されることで、自分の課題についていろいろな刺激を受け、解決へ向けて思考が整理されていきます。
 
 
同時に、そのセッションの参加者全員が、質問力を高めることができます。
 
 
 
ビデオチャットによるリアルタイムセッションと、Moodleでのフォーラムセッションを組み合わせて、効果的に質問力を高めたり、質問されることによって考えを深めたりしていくことを目指しています。
 
 
このような試みは、小林さんにとっても僕にとってもはじめてのものです。
 
 
やってみないと分からない部分もありますが、昨日のアクションラーニングのオンラインセッションを経験して、大きな希望が見えました。
 
  
オンラインならではの強みというものも、いろいろと出てくると思います。

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