無料動画セミナー(5)「創造力は「苦肉の策」から生まれる」

以前、「制約がないと創造力が生まれない」ということに気づき、あらゆる制約を自分に課してアートを製作している芸術家のTED動画を見たことがあります。

この芸術家は、点描画を書いていたのですが、指が震えるようになってしまい、点描画が描けなくなってしまったのです。

しかし、それを制約として受け入れて、「震える手で絵を描く」という製作をはじめました。

そして、「制約があるからこそアイディアが生まれる」ということに気づき、その後、自分からどんどん制約を作って、様々なアートを作り出していきました。

動画講義製作にも、同じように様々な制約があります。

・予算的な制約
・時間的な制約
・機材の制約

そういった制約の中で、ある種の限界が決まってきます。

しかし、面白いことに、その制約の中で工夫してやっていると、最初は限界だと思われていたところを突破できることがあるのです。

動画講義の実践をされている方に話をうかがうと、そういった「限界」を、「苦肉の策」によって突破したという話を聞くことが多いです。

僕は、そのような話を聞くことが大好きです。

それまでの固定観念を打ち破られ、整理されていた情報の再構成を迫られるようなことに出会うことが好きなのです。

スクリーンキャスト型の動画作成には、様々な作り方がありますが、手書き文字を何で描くのかというところで、クオリティに差が出てきます。

(1)タブレット端末にスタイラスペンで書く

(2)ペンタブレットをPCに接続して書く

(3)Windowsのタブレットに書く

(4)液晶タブレットに書く

・武雄市の反転授業用の動画を作っている古山さんは、Explain Everything+iPadの組み合わせで講義を作られています。←(1)のパターン

・僕は、長年、ThinkBoard+Wacomのペンタブレットの組み合わせで動画講義を作っています。←(2)のパターン

・反転授業の事例で有名な富谷町立東向陽台小学校の佐藤先生は、ThinkBoard+Windowsタブレットの組み合わせで講義を作っています。←(3)のパターン

・ハイクオリティの動画講義を作り続けている下島健太さんは、スクリーンキャストソフト+液晶タブレットで講義を作っているとのことです。←(4)のパターン

これらをコストパフォーマンスという点から比べてみたいと思います。

iPadの場合、ペンを感知する感度や精度がやや低いです。そのため、慣れないときれいに字が書けなかったりします。ただ、安価(アプリ代300円、スタイラスペン800-2000円程度)で簡単に作ることができます。さらに、1クリックでYoutubeのアップできるなど、手軽さが魅力です。

ペンタブレットの場合は、手の位置とカーソルの位置との間に距離がある点が、最初は使いにくいと感じる人もいるかもしれません。ただ、人間は慣れるので、僕の場合、それらは今では意識に上りません。ペンタブレットは4万円くらいのA4サイズのものを使っています。(B5サイズのもっと安価のものもあります)

Windowsタブレットの場合、画面に表示させている場所に書き込むことができ、iPadに比べれば感度、精度が高いです。ただ、ノートPCなので価格も約10万円程度はします。動画講義作成だけでなく、ノートPCとしても使用するということであれば、よい選択かもしれません。ただ、手が画面に触れると認識されてしまうため、手が触れないように気をつけて書くなど、コツが必要だそうです。

液晶タブレットは、ペン先しか感知しないため、紙に書いているのと同じ感覚で文字が書け、現在あるものの中では、最もクオリティが高いようです。価格は約8万円ほどで、これから、大量に動画講義を作成していくことが決まっているのであれば、よい選択肢になると思います。

このように見ていくと、クオリティの高い動画講義にこだわるのであれば、それなりにコストをかけなくてはならないということが分かります。

しかし、こういった常識を覆す「苦肉の策」も、実践者の中からは生まれてきています。

武雄市の反転授業の動画講義を作っている古山さんに与えられた制約、それは、

「iPadアプリExplain Everythingを使って、プロ仕様の動画講義を作ること」

一番安い機材で、プロ仕様の講義を作るのは、並大抵のことではありません。

しかし、そのような追い込まれた状況でこそ、人間は創造力を発揮します。

アプリの機能の使い方を工夫して、あっと驚くようなクオリティの動画講義を作っています。

どんな講義を作っているのか?

こちらで公開しています。

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